前回はドラフト時のピック基準における点数の概念をご紹介させていただきました。
今回はその点数をつける採点基準をご紹介させていただきます。
MTGでは採録カードという過去に出たカードが新しいエキスパンションに 出てくるということが
よくありますが、同じカードでも異なるエキスパンションで違う評価を受けることもあります。
異なる『環境』では同じカードでも相対的な評価が変わります。
それらを踏まえたうえでカードの点数を考慮していきましょう。
『環境』に関するポイントは大体以下の項目がどれだけの枚数存在しているかで 分けられると思います。
・クリーチャー除去
・システムクリーチャー
・マナ基盤
・コンバットトリック
・装備品
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◇◆クリーチャー除去◇◆
基本的に除去は非常に価値のあるカードになり、優秀な除去は大抵のレアカードより価値があります。
対象のクリーチャーに2点のダメージを与える。でも大抵の環境なら 8点の価値はあると思います。
環境にどれくらいのクリーチャー除去があるか、 そしてそれらがどの色に属するかを把握することはとても重要です。
相手に強力なレアカードを出されたとしても 除去さえ握っていれば怖くないですからね。
逆に除去が少なく相手のクリーチャーに触る手段が 乏しい時なんかは一枚のカードに為す術なく負けていくかもしれません。
そんなゲームに非常に影響力のある除去カード、これが環境にどれくらいの枚数あって、 どの色に何枚づつあるのかを
知っておくと、色の強弱の理解や相手の色によって ゲーム中に警戒しなくてはいけない除去カードなども分かってきます。
例えば、《平和な心》のようなエンチャント系の除去が多ければ、 それの対策として《帰化》のようなカードを
確保しておくことが大事になってきます。
また、黒のマイナス修整除去の修整値や、赤の火力の値を知っていれば、 タフネスがいくつのラインから
「除去されにくいクリーチャー」となるのか目安にもなります。
◇◆システムクリーチャー◇◆
特にコモンにあるものをチェックします。
「タッパー」と総称される「対象のクリーチャーをタップする能力」を持つクリーチャー群など、 恒久的に使用できて
戦闘以外でゲームに影響を与える能力のあるものをシステムクリーチャーと呼びます。
それ以外の類型では、「ティム」と総称される「対象に何点か与える能力」を 持つクリーチャー群、
ライフゲイン能力をもつ「ヒーラー」 手札入れ替え能力をもった「ルーター」などがあります。
タッパーやルーターなどが生き残ってしまった場合はゲームを大きく左右してしまいます。
そのようなシステムクリーチャーが環境にどれだけいるかを把握しておけば、
デッキに何が必要になるかが自ずと見えてきますよ。
除去が手元にあれば話は簡単ですが、除去がないときにどうするかを 知っておくと知っていないのでは大きく違います。
相手のシステムクリーチャーの効果が深刻になる前に 「速やかにゲームを終わらせる」対処の仕方が一般的です。
◇◆マナ基盤◇◆
環境のマナサポートカードをチェックします。
マナサポート関連のカードを知っておくことで、通常の2色に加え3色目のタッチが 現実的に出来るのかの判断基準になります。
多色推奨の環境ならマナ基盤はしっかりしていることが多いですが、そうでない環境で どうしても3色以上の多色で
デッキを組まなくてはいけなくなる際に、 環境にあるマナサポートの種類を知っておくことはかなり便利です。
ちなみに、通常の2色デッキに3色目を入れるかどうか悩む際には、マナサポートカードだけでなく、
『ダブルシンボルのカード』の枚数にも注目しましょう。
ダブルシンボルのカードが多い場合は、タッチ色のせいでそれらがプレイできない可能性も上がるので、
危険を冒す価値があるかどうかをしっかりと見極めることが重要です。
◇◆コンバットトリック◇◆
コンバットトリックになる呪文を、これもコモンを中心にチェックします。
主にインスタントで+修正を与えるものや先制攻撃や接死などを付与するものになりますね
環境にあるコンバットトリックを知っていればその分だけ戦闘を有利に進めることができます。
リミテッドはほぼ毎ターンクリーチャー同士の戦闘をするゲームなので 戦闘を
有利に進められるようになることはとても重要なことです。
環境のコンバットトリックを全て知っておけば、相手の土地の状況を見るだけで、 手札が予想できるようになります。
環境にあるコンバットトリックは全てチェックするようにしましょう。
◇◆装備品◇◆
環境にある装備品がどれだけ重要かどうかを見ます。
装備品は除去などで損をすることがない分、使い勝手が良く、強力なクリーチャーを バックアップしたり、
弱いクリーチャーに装備させてフィニッシャーと化したり ゲームに与える影響が非常に高いです。
そういった装備品が、ゲームの展開上活躍することが多いか、それとも少ないかを判断して、
対策となるカードを用意するかしないか決めておくのです。
要は装備品が多く非常に強い環境ならアーティファクト破壊の点数は高めにつけ
逆に装備品が少ない環境ならそこまでの対策は必要ないということです。
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これらはやっているうちに自然とできてくるものですが、これを読むと
最初から要点がわかるので飲み込みは早くなっていくと思います。
漠然とでいいので、気をつけながらやってみてくださいー
文章 グリズリー
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