どうもtokiです。
映画には、ファウンドフッテージものってジャンルがあります。
フェイクフィクション、つまりは「ほんとにあったことっぽく撮ってるけど嘘」な作品の一種です。
ファウンドフッテージはそのなかでも、「現場に残されたカメラ」や「たまたま撮影していた監視カメラ」といった映像のコラージュで作られるものを指します。
つまり、あらゆる映画において無いものとされる「カメラ」の存在を意識したものですね。
そういう意味でドキュメンタリー映画に近いんですが、あくまでツクリモノ。
そしてファウンドフッテージは、あくまで「現場に残されたカメラを繋ぎ合わせてみると…」ってことなので、ドキュメンタリーみたく「最初から作品を撮るぞ!」なんて意識は介入しちゃいけないのです。
すると、生々しさ、想定外の何か、が残る。これがいいんですねきっと。
その始まりと言われるのが、食人族。
内容は省略w
30年以上前ですが、「これはマジなのでは!」なんてわいた観客もいたといいます。
そのくらい衝撃的だったんですねー。
有名なのでいうと、ブレアウィッチプロジェクトとか。
これは低予算で超売り上げたことで有名ですね。
手持ちカメラのぶれぶれ感と、荒さが、異様な怖さを演出してました。
最近だと、クローバーフィールドとかね。
安価なカメラの性能もあがってきている世相を反映してか、
手持ちカメラに残された映像のくせに超絶綺麗、超絶ピント合ってる。彩度光度文句無し。
しかし、いまやスマホとSNSで誰もがジャーナリストになれる時代。
カメラはもう個人的な香りがしないんです。
だから、かつてのファウンドフッテージものみたいな「いけないものを覗いている感」
が薄れてきてるんでしょうかねー。
クロニクルも、面白かったけど、ファウンドフッテージをもはや超えてて…って感じ。
超能力でカメラを浮かせて自撮りしてるので、いやもうそれ、普通の映画やん!
と。
そんななかで、なかなか頑張って色々工夫、
そして新しいファウンドフッテージものの可能性を見せてくれた映画が、こちら。
イントゥザストーム
あらすじ:アメリカ合衆国の片田舎に位置する小さな町シルバートン。その日、高校の卒業式を迎えた教頭のゲイリーは、竜巻の注意報を受けたことで式の延期を校長に訴えるが、その提案は却下され、予定通り式は執り行われることになった。だが、これまでに無い大規模な竜巻が学校を襲い、式の参加者はパニックに陥る。何とか生き延びたゲイリーは、長男のドニーが町外れの廃工場にいることを知り、次男のトレイと共に助けに向かうのだった。
なんてことないパニック映画ですが、
ファウンドフッテージものとしてのルールをかなり破らず、演出できてます。
映画館でみるとけっこう盛り上がりました、B級だと思ってたけど、A級っすねー。
なにがいいか一言でいうと、「覗いている感」の再復活。
かつての「いけないもの」の香りはもうしませんが、
しかし、youtubeで個人投稿したやばい映像のマックス、みたいな進化。
「うわあこの人たち大丈夫かな…」と極端に演出されたニュース映像を見ているような感覚を味わえます。
動画の個人投稿が流行る時代、ファウンドフッテージはもうちょい、
面白い進化見せてくれそうで注目です。
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