無茶ブリ3行リレー劇場ゲームルール:
①無茶ブられた人は、最低3行以上(出来る限り沢山書いて下さい)の小説を無茶ブリした人の話に引き続き書く。
(更新日は日曜日)
②無茶ブられた人は、その週の話に関連する写真を1枚小説と共に掲載する。
③無茶ブリの対象は、1回でも上海ゲーム部HPに投稿した事のある人を選ぶ。
④無茶ブリの対象は連続で同じ人物を指名してはならない。最低中2週開ける事。
⑤作風は人それぞれ自由。
⑥1作品、10話目で絶対に完結させなければならない。
第1話 【サイコロ】
「ふぅ~っ、」
今日も何をしたらいいのかわからなかった。
ここ最近気が滅入っている。いや最近か!?思えばこの10年ほど、
ずっとこの繰り返しだ。中学、高校の頃は早く自由になりたい、と
家、学校に文句ばかり言っていたのに、いざ自由になると何をしたら
いいのか全くわからず、というより自分で何も目的、やりたい事が
見つけられず、ダラダラとその日暮らしを続けている。
部屋から出る気も起きず、今日もバイトを休んだ。
もう居酒屋の厨房の出勤リストからとっくに名前消されてるかな、
でも今週のシフトどうやって決めたんだったっけ!?
などとぼんやり考えてたら、夜も更けてきたのに朝から何も食べて
いない事を思い出した。
近所のラーメン屋にでも行ってみよう、と
ようやく布団から抜け出し、ふらふら歩き始めた。
すきっ腹だったのか、ラーメン定食が来るまでのビンビール1本で
やけに酔ってしまい、店を出た後、普段は通り過ぎる事しかしない
隣の路地のバー街の1軒に入りこんだ。
入ってすぐのカウンターに腰かけてから、酔ってるんじゃなくて、体力が
なくなっているだけなのかもな、と自分のひ弱さに苦笑いしながら
「メニューください」
とうつむいたまま、かぼそい声で言ってみた。
しばらくしても何も反応が無いので、きっと聞こえていないのだろう、
もう1度言ってみようか、と少し頭を上げるとカウンター越しに店員が
誰もいない事に気付いた。
見回しても他の客もいないし、定休日なのか、帰るか、と思いながら、
席を立ち、何気なく自分の座っていたテーブルを振り返ると、
カクテルグラスのなかにサイコロが入っているのを見つけた。
「あれ、こんなものさっきまであったっけ!?」
ぼうっとしていたから気付かなかったんだろうか、
しかし飾りにしても殺風景なカウンターになんでこれだけ置いてるんだ!?
店を出ようとしていたのに、もう一度すわり直し、グラスに入っている
サイコロを眺めてみた。
1から6までの数字がキラキラ光っているように見える。
何故かしら、ぐんぐんサイコロにに引きつけられている感じがする。
まだ酔っているのか、と思いながらも、とてもサイコロに触りたくなってきた。
と思った瞬間、自分でも信じられないくらいの素早い動きで
サイコロをつかんでしまった。予想していない自分の動きで
ドキドキ息切れしている。
左手の中のサイコロを見返そうとした瞬間、
店のドアがギィーッと開く音がした。
次のターン:【たま】さんを指名します。
メッセージ:長めでお願いします。
文章:カタン王
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