【上海パラノイア】 第10考

092

「おお、可愛い娘だね。艦これの不知火だな。」

「例えば、だ。今、この娘の造形は非常に多くの人の心を掴んだとする」

 

 

「い、痛い、わかったわかった、例えばではなく、事実として多くの人の心を掴んでいる、だね」

「そうすると、関連商品、例えばフィギュア、さらに今人気のアーケード版なんかカードなんかはたくさん出るだろうね。」

 

「人気すぎて、供給が追いつかなくなった、そうすると増産する。」

「そう増産だ、さらにそれを求める人が増え、大人気になって流行になって、そうするとさらに持っていない人もそれを持ちたくなる」

 

「さらなる増産だ、増えていく、不知火があふれていく。」

 

「不知火は人間たちを使って、その可愛さで気に入られ、人間の力を借りて、繁殖に成功し、増殖を経て、繁栄に至った、ということだ」

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と、いうネタは、元はどこの描写だったか

森博嗣さんの「すべてはFになる」だった気がします。

 

ともあれ、資本主義のこの社会において、金儲けの仕組みに乗っかり、商品は「増殖」します。

 

商品なら、まだ平静が持てる、それが生物ならば、パニックです。

町にあふれ出るほどの犬猫は、コントロールされているうちにこそかわいらしく、人間の人口を超えたらそれはもうパニックです。

猫島も、うさぎ島も、島という境界が存在するから微笑ましく映ります。

 

 

では

 

VRはどうだろうか

summerlesson

ご存知VRのお披露目よりサマーレッスン。こんな美少女です。(日本家屋なのはちゃんと理由があるみたいですよ)

 

実在しないけど、目の前で圧倒的なリアリティを伴ってあなたの前に出てきます。

多くの人は、この理想郷に興味を持つでしょうか。

 

この造形は、明らかにリアル寄りではありますが、実在しません、それこそ全体の”作り”からわかります。

 

でも、もし彼女が、ソフトが提供する、開発メーカーが提供するサービスやキャラが多くの人に気に入られたら

 

ソフトの出荷本数が増えます。

さらに資金が回り、より精度の良い、サービスの良い物が開発され

 

彼女は、進化して、増産体制に入ります。

 

男たちは、増殖し、進化した彼女たちに金を使うでしょう。時間を使うでしょう。

ではこの彼女のメーカーが勝者でしょうか?

メーカーは、金と時間を使って、さらにVR彼女を増やします。

 

本当の勝者は、誰でしょうか。

 

彼女たちが、あふれていく。寂しさを覚えている、リアルな彼女にあり付けない男の数のみならず

おそらくは、パートナーがいる男にでも。

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「ヴァーチャルリアル」とはいいますが、バーチャルがリアリティを持つ時点で、もはや筆者にとってはあやふやです。

 

本物人間の相手をしているようなコミュニケーションが成立しないから難しいのでは?と、思う人もいるでしょう

 

さて、

 

あれだけ、コミュニケーションが成立しない人間がいることを、君と僕は、もう知っているはずだ。

 

全てにおいて、受け入れてくれる「彼」or「彼女」と、どっちがマシでしょうかね。

 

さあ

024

「それっぽい」夏が、もうすぐ来ます。

 

 

022

そして技術者たちは、もっと「それっぽく」するのに、もちろん必死に準備してます。

 

 

 

ではまた、良き虚実な世界を。

 

紙樹

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