※当記事はネタバレに配慮しておりますが、どんな情報も入れたくないという人はお控えください。
さて、皆様はイマーシブシアターという単語を聞いたことがありますでしょうか。
日本語では没入型劇場と呼ばれる、最近人気の新しい演劇スタイルなのです。
普通の演劇との違いは、「観客は席に座っているわけではない」というところですね。
演劇の舞台と観客席の間に壁があるのを何とかしたかったのだとか。
じゃあどういうことなのかっていうと、それは個々の作品によって違うわけなんですが。
そして、このイマーシブシアターの中で世界的に最も有名と言われているのが「Sleep No More」。
一棟のホテルがまるごと舞台となります。
数多くの演者がホテル内を縦横無尽に動き回り、演劇を行います。
そして私達観客も同じくホテル内を自由に動き回ることができ、それぞれの演劇を間近で見ることができます。
もちろん広いホテルの違う階、違う部屋で話が同時進行で進んでいくので全シーンを見ることは不可能ですし、
演者も観客に積極的に関わって来るので、場合によっては演者と1対1になることもあり得ます。
ニューヨーク・タイムズで「ニューヨーカーが選ぶ、今NYで最も価値ある100ドルの使い道」に選ばれたのだとか。
非常に評判も良く、NYに旅行中に行って感動しその旅行中にもう一度チケット取るという人もいるようです。
で、このSleep No Moreがどこで見れるのかというと、世界でたった2ヶ所。
ニューヨークと、そしてここ上海。
これはもう駐在員として行くしかない。
ということでゲーム部メンバー5人で行ってきました。
さて、まずはチケット予約。
前に米津玄師ライブを取った時と同じく、「大众点评」を使います。
上海で始まったのは2017年らしいのですが、最初はチケットを取るのも一苦労だったそうで。
今でも今週来週のチケットは埋まっており、予約に2週間は見ておいたほうが良さそうです。
気になる価格はこちら。
ちなみに一番高額な850元は今大体13000円くらいです(1元15円換算)。演劇にしても結構高い、、、
平日は夜、土日は昼夜の二回公演。金土を外せば少し安くなります。
NYの方は分かりませんが、上海の方は各公演の開始時間で価格が違います。
一番上はドリンク1杯つき。そこから下に行くにつれて、15分ずつ開始が遅れ、値段も安くなります。
ところが終了時間は全プラン一緒。
高い金払って入場が早いだけ?中で待つの?と思うかもしれませんが、
実は、公演自体は一番上の開始時間にスタートします。全3時間公演。
一番下のプランだと、上から45分が終わった状態で入場することになります。
じゃあ最初を飛ばしたせいで話がわからんだろ、となるのですが、そこがSleep No More。
実のところ、この公演では1時間で3回ほぼ同じ内容が繰り返されます。
なので安いプランでは、1周目の途中で入場という形になるわけですね。
個人的には、高くても3時間の公演をおすすめします。どれが最初のシーンかわからなくなりますからね。
短いプランはリピーターの人にはいいかなーと。
(舞台のホテル)
以降、実際に行ってみた感想。
開始時間の30分前に集合しろと言われたので行くと、すでに長蛇の列。
3時間チケットのみドリンクチケットが付いていて、劇が始まるまで中のバーでゆっくりできるのですが、
そこの場所取りも早いもの勝ちなので、気になる人は早く行くと良いかもです。
実際遅く行くとドリンクを飲む間もなく呼ばれてしまいます。カクテルを頼むとアルコールが結構強めなので注意。
荷物は小さければダイヤル式ロッカーに入れられますが、大きいとクロークに預ける形になります。
チケット確認用の携帯だけ持ってという感じですね。劇中は携帯も使用不可になります。
バーで何らかの説明が入り(中国語)、いよいよスタート。
説明はおそらく安全面の話と、スタート位置の話をしているようです。
人によって劇のスタート位置が違い、それはチケット発券時にもらえるトランプの数字によって決まります。
わかんなかったらスタッフさんにトランプ見せれば多分大丈夫。
ちなみに劇中は観客は白い仮面をつけますが、上からでもメガネはかけられます。できればコンタクトがいいですかね。
スタッフは黒い仮面を、演者は何もつけてないので非常にわかりやすいです。
劇の詳細な内容はもちろんここには書きませんが、
感想としては、ぜひ皆様機会があれば一回は行ってほしいですね。
イマーシブシアターならではの、観客の眼前で行われる演劇は一見の価値アリです。
一度ではまず話は理解できないと思いますが、演出面だけでも十分面白い。
行ったあとに内容を調べて楽しむもよし、特定のシーンを求めてもう一回行くもよしです。
実際に行く人は、事前にマクベスというシェイクスピア劇のあらすじを見ておいたほうが良いかと思います。
「Sleep No More」というのはマクベス中のセリフであり、この劇も実際にマクベスの話を知っておいた方が楽しめます。
あとアドバイスとしては、重要そうなキャラクターについていくほうが良いかも、というところでしょうか。
劇中の重要なシーンは演出面が凝っていて見ごたえがありますが、どの部屋でそれが見れるかは教えてもらえません。
なので重要シーンに関わっていそうなキャラクターを追いかけると、自然とそのシーンに出くわす、という寸法です。
スリープノーモアとはどんなものか、何となくつかめましたでしょうか。
これから行くという方はどうぞ楽しんできてください。
そのうちネタバレありの記事をもう一つ書くつもりなので、よろしければそちらもどうぞ。
ちょび
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