最近すっかりサモンズボードに嵌ってしまっているKです。
そうそう、先日恒例の部下に飯を奢らされる会で凄いツールを手に入れたので、本日は皆様と共有したいと思います。
その名も【快的打车| 打车神器】Android、iPhoneどちらの端末でもダウンロードできるソフトです。
一体これの何がそんなに凄いのか?下記記事を御覧頂ければ、いくら私の表現力が乏しくても、その片鱗くらいは読み取って頂けるかと思います。
そもそもこのソフト、何をするソフトかと申しますと、【タクシーを捕まえるソフト】です。
『はぁ?タクシーなんて道端で捕まえればいいじゃん?』とか、『タクシー会社に連絡して呼べばいい』と普通思いますよね?
そう、確かにこの世界はそういう構造でした。このソフトが現れるまでは・・・
ここで少し中国のタクシー構造について、簡単に説明致しないといけませんね。
中国のタクシー運転手は、全員会社に属しております。昔々少量だけ政府から発行されたナンバープレートがあって、それを使えばたった1台だけの会社を経営でき、まるで個人タクシーの様に振る舞うことも出来ますが、それ以外は全て大きな会社に属している形となります。
運転手は車のガソリン代、修理代、毎日約150元~300元程度の上納金を支払い。残りが手元に残ります。
上納金が【1日幾ら】な為、効率的に稼ぐために設備稼働率を上げなければなりません。
それで2人1組の2直24時間勤務の編成となる場合が多いわけです。
そして彼らは一般的に固定客を抱えている人を除けば【待ち】と【流し】と言う2つの戦略をとります。
【待ち】とは飛行場等の人が集まる施設での張り込み戦略で、【流し】とは自分が客がいると思うルートを走り続ける戦略です。
さて、【待ち】と【流し】この二つはどちらも運要素がものすごく絡みます。
どういう事かというと、空港で散々並んで乗せた客がすぐ近くの小区に行ってくれと言ったり、流していても誰も車に乗せられなかったり、やっと乗せたと思ったら近くの小区に行ってくれと言ったり・・・。いまは法律で乗車前にどこに行くのかすら聞けないので、完全に運ゲーとなってしまうのです。
しかも、【待ち】も【流し】も現地まで運試しをしに行かねばなりませんのでガソリン代と車両部品の消耗は避けられません。
過酷な労働と運試しの様な緊張感、中国のタクシー運転手の労働条件は日に日に悪くなっておりました。更に2人1組の為、ガソリンは誰が入れるのか?消耗品の修理代はどちらが払うのか?と言う割り切れない部分でイザコザが絶えず発生しているそうです。(最初は『なぁ、兄弟!二人で上海ドリームをつかもうぜ!』とか言って一緒に安徽省から出てきた筈なのに・・・←これは私の勝手な想像)
さて、前振りがえらく長くなりましたが、そろそろアプリの話に戻ります。
このアプリは自分の付近にいるタクシー運転手と連絡をとり、お安くタクシーに乗れちゃうアプリなのです。(だったらここから始めりゃいいじゃん!!)
使い方:
①先ずは、Appストアから、『快的打车| 打车神器』と言う名前でアプリを探し出し、ダウンロードしましょう。
こんなアイコンです。
暫くすると上記画面が出てきますが、概要説明なのでフリックして飛ばしちゃいましょう。
②次に、起動し設定を行います。LINEでおなじみの電話番号を用いたアクティベートです。、電話番号を入れて【获取验证码】のボタンを押すとショートメッセージで4桁の数字が送られてきますので、それを60秒以内に入力致しましょう。入力したら、【开始使用】を押して、登録作業終了です。
③登録が完了すると下記地図画面になります。ジャイロ機能が現在地を割り出すのを暫く待って下さい。先ずは現在地を確定します。これが起点【起】となります。確定したら【继续】ボタンボタンを押しましょう。
④下記画面が現れるので、今度は目的地【終】を入力します。目的地を書いたら、【开始打车】を押して下さい。これで自分の周りの運転手に情報が一斉に飛びます。あとは暫く運転手から連絡があるのをお待ちください。因みにもし、お急ぎの時は、+5元して、自分の優先度を高めることが出来ますよ。私は3分ぐらい経つと、我慢できなくて押しちゃいます。
⑤暫くすると、情報を受け取ったタクシーから電話連絡が来ます。そして、アプリの地図上に自分とそのタクシーの相対位置が示され、電話で待ち合わせ場所を決め、そこに向かいます。ここが最も難易度の高い場面です。何路と何路の間か、だけ中国語で言えるようにしておきましょう。またこの時対象運転手の評価とタクシーのナンバーも画面に表示されるので、良く見ておきましょうね。
⑥さて、車に無事乗れたら上記画面右上の【我已上车】を押しますと、評価画面が出てきます。一番上が最も良い評価で、下に行くほど下がります。運転中になにか失礼なことをされたらこれで反撃が可能です。到着するまでは【確定】を押さないようにしましょうね。、これが私達消費者の切り札とも言えます。
⑦目的日到着し、メーターが止まったらその金額を入れて、【支付宝】を使用し、料金を払います。(現金は運転手さんには渡しませんので、お間違えなく)
え?【支付宝】って何?という方がきっといらっしゃると思うのですが、このソフトは【支付宝】を使用されている方専用と言っても過言ではありません。15元分乗っても、13元分は【支付宝】のウェブマネーとして帰ってくる仕掛けになっております。ですから【支付宝】それがない方はこのソフトを使用する事も意味もありませんので、ご注意下さい。タオバオ、支付宝の使い方に関して、また何れ時間のあるときに当ブログでご説明したいと思います。
⑧【支付宝】で支払うと、下記画面が現れます。この時総額から13元引かれた状態となっているはずです。今回の場合、実際は57元分乗っていました。最後に、【结束打车】を押すと全て完了し、③の画面に戻ります。
さて、何となく未来を感じてくださったでしょうか?運転手さんに聞いた所、私達に13元だけでなく、運転手さんにも10元のキャッシュバックが行くそうです。このシステム、アリババ・グループの宣伝以外に一体アリババに何の得があるのかイマイチわかりません。なんせ上海だけでタクシーは5万台近くあると言われています。その分を毎日、毎回全て払ったら元は取れるんだろうか?と元株主としてはちょっとジャック・マーが心配になってしまいますよ。
しかしそんなことよりも大量に無駄にされている人的資源や化石資源を考えると、この手法はとても合理的です。しかも現在上海で問題になっているクローンタクシーや白タクもこれでかなり浄化されるでしょう。(タクシー登録No.が無いと登録できならしい。)
こんな凄いアプリとそれを開発運用している中国ですが、良い事尽くめの様に聞こえますが、実は問題も無いわけではありません。
最近このアプリのせいで街を流しているタクシーが減り、子供、お年寄り、外国人等、このソフトを使えない状況にあるタクシー消費者が使用し辛くなる状況が発生しているそうです。その辺も含めて、どんどん進化フォローしていってくれるアプリになると良いですね。きょうはいつもよりかなり長くなりましたが、【支付宝】アカウントを持っていらっしゃる方は是非利用してみてください。ゲーム感覚でドキドキして楽しいですよ。戦績も溜まっていきますしね。それでは良いゲームライフを。
文章:K
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