F1の2014シーズンがスタートしました。今年は大幅なレギュレーション変更がなされ、なかでもエンジン改革に話題が集まっています。
詳しい内容はググってもらい、かいつまんで簡単に紹介し、今年のF1が面白くなるのかどうかをちょっとだけ考えてみようかな。
小林可夢偉もF1に戻ってきて嬉しい限りです。開幕戦のオーストラリアGPではリタイアで残念でしたが、今年一年楽しみが増えました。
F1上海GP 2014は、4/18~20の3日間開催されます。サーキット場へは地下鉄で行けますので、ぜひサーキットで観戦しましょう!
さて、今年のF1で最も変わったところといえば、エンジン部分です。もう、エンジンと言わず、パワーユニットと称しています。
どうしてエンジンではなくパワーユニットと呼ぶようになったかといえば、複数のユニットを複雑に組み合わせた集合体になったからです。
エンジン部分は「1.6リッターV6ターボエンジン」に変わり、搭載されてるターボチャージャー(TURBOCHARGER)は、MGU-H(モーター/発電機ユニット)にエネルギーを送りバッテリー(ENERGY STORE)を充電することができます。また、MGU-Hは逆にバッテリーを使ってターボ自体を回転させ、ターボラグの軽減(解消)を図れます。
もう一つ、リアホイールの運動エネルギーをMGU-K(モーター/発電機ユニット)で回収し、バッテリーを充電することができます。また、MGU-Kは逆にバッテリーを使ってパワーアシストを行うことができ、全体の馬力をパワーアップ(160馬力程度追加)させれます。コース1周あたり使えるエネルギー量(秒数)は決まっているので、どこで使うかがポイントとなります。
MGU-Kを有効に活用するために、リアブレーキが電子制御方式に変更になりました。そのコントローラーが壊れるとリアブレーキが効かなくなるんだよね?ちょっとコワイですね。
簡単に言えば、MGU-HとMGU-Kの両システムで得たエネルギーをバッテリーに蓄電し、それを使って、パワーユニット全体でパワーアップを図る事ができるということです。
平たく言えば、F1は高度な技術を使った「ハイブリッド車」ということです。
さらに、レギュレーションで、レース全体の燃料消費量を100kgに制限されています。かつ、燃料流量を100kg/hに制限しています。つまり、90分間のレースであれば、平均燃料流量は約66kg/hとなり、2時間近く続くシンガポールGPなどでは、約50kg/hとなる計算です。
この燃料関連の制限が、とても重い規制になっています。いくらエンジン部分が性能良くて高回転で走れるとしても、燃料流量が制限されているので、エンジン内に噴射できるガソリン量の最大値が決まってしまい、実質、エンジンを高回転で回す事ができなくなります。
より、エンジン部分以外のパワーユニット(電力パワー)性能とのバランスが重要になってきます。
個人的には、燃料流量の制限なんて要らないとは思いますけどね。燃料消費総量の制限だけで十分かと思います。
こういった複雑なパワーユニットシステムに置き換わった今年のF1は、単純な運転技術だけでは戦えないようになっています。ドライバーにしてみれば、燃料残量を気にしつつ、燃料流量を考えアクセルワークを行い、さらに、MGU-HとMGU-Kの両システムをどこでどう有効に使うか、さらにさらに、タイヤのマネージメントも行いながら、300km/hオーバーのスピードやGに耐えながら車をコントロールしなくてはならない状況です。かつ、他のドライバーとバトルも行うわけですから。ドライバーは一人で、これを90〜120分前後ずーっと行うんです。
もちろん、ドライバー以外のスタッフも大変ですよ。そう、みんな大変なんです。
システムが複雑になった分、故障リスクも格段に増えてますし、部品の交換回数も厳しく制限されています。無制限に交換できないんです。
例えば、パワーユニットの各ユニット(V6エンジン、MGU-K、MGU-H、ENERGY STORE、TURBOCHARGER、コントロールユニット)毎に年間に5回だけ交換できます。6回目の交換からは違反となり罰則(ペナルティ)があります。他の部品も交換回数の制限があります。大変です。
ドライバー含めたチームの総合力と車の信頼性がきちんと融合しないとレースにならないんです。
今年のレギュレーション変更は、これだけではなく、もっとたくさんあります。全部紹介すると大変なので、ググってくださいwww
F1は、ただコースをグルグル回ってるだけのスポーツではなく、こういった背景をベースに、観戦者に見えないところでたくさんの闘いを行っています。
ピットでは、タイヤ交換したり、ウィングの調整をしたり、などなど、ピット回数や作業時間などもレースの展開に大きく関わってきます。
そういった事を想像や予測しながらF1を観戦すると、もっと面白くなるのではないかと思います。
レギュレーション変更の背景には、いろいろな事情があります。各チームの総予算額を減らす施策だったり、レース中に使う燃料総量を減らし少しでも環境にやさしくするとか、大人の事情も含めwww
そうだ、もうひとつ、エンジン音が大幅に小さくなりました。あの、耳をつんざく(F1好きから言わせれば快感です!)エンジン音は、しばらく聞けなくなります。これはちょっと寂しい。
かなり、かいつまんでご紹介しましたが、
ま、今年もF1は面白いということでしょう!w
文章:パンダ
Pingback: おつまみ
Pingback: パンダ
Pingback: パンダ