【惑星の涙、ホ-シェー最後の11日間】無茶ブリ3行リレー劇場 第九話

無茶ブリ3行リレー劇場ゲームルール:

①無茶ブられた人は、最低3行以上(出来る限り沢山書いて下さい)の小説を無茶ブリした人の話に引き続き書く。
(更新日は日曜日)
②無茶ブられた人は、その週の話に関連する写真を1枚小説と共に掲載する。
③無茶ブリの対象は、1回でも上海ゲーム部HPに投稿した事のある人を選ぶ。
④無茶ブリの対象は連続で同じ人物を指名してはならない。最低中2週開ける事。
⑤作風は人それぞれ自由です。(今回は出来るだけ注訳を入れながら)
⑥1作品、10話目で絶対に完結させなければならない。

  

第九話【その真実は絶望】

「やはりここに帰ってきたか、ヒロ・シン!」
リーが叫んだその声は、広く静かなエントランスに響いた。

そこは華やかさと凛とした雰囲気を併せ持つエントランス。
対峙したヒロとリー。これから分かる真実の舞台にふさわしい情景だ。

ヒロは静かに口を開いた。
「やあ、リー。ここで再会するとは思わなかったよ。」
「だが、もう遅い。すべては終わる・・・」

「ヒロ、お前はこの惑星で何をしたんだ?」

「この惑星は作ってはいけなかったんだよ。踏み込んではいけない領域に足を入れてしまった。」
「この惑星の生き物に対してあらゆる冒涜をし続けた。口にするのもおぞましい・・・忌まわしい歴史だ。」
「異種族交配の先に未来はない。すべて終わらせなければならない。」
ヒロは睨みつけるように言い放った。

「そんな、勝手な・・・」
「しかし、私は国の王として、それを見過ごすわけにはいかない。」
「この惑星の生き物すべての未来を閉ざすわけにはいかないんだ!」
リーの威厳ある叫びが響き渡る。

「すでに手遅れだ。この惑星の未来はない。」
「この惑星のエピローグは、もう始まっている・・・」
「もう、終わりなんだよ。リー。」
ヒロは穏やかな表情に変わった。

リーは戸惑いを隠せない。
どことなく見つめるでもない。目は泳いでいた。

泳いだ目が床を見つめ、身振り手振りで必死に何かを訴えようと、
「ヒロ、おまえは、この惑星を救うためにペラパンダを殺せと、俺に助言してきたではないか。」
「俺にある植物を渡して、ペラパンダに与えろと。そうすれば殺せると。」
「迷ってる俺にしびれをきかせたおまえは施設に侵入しようとして射殺された・・・」
「この惑星の生物は実はすべて作られたもので、俺も含めすべてが実験体だったとか。」
「もう少しで、この惑星は滅ぶとか。あることを止めさせると助かるとか。」
「あぁぁぁ、分からない。なにがどうなっているんだ?」

頭を掻きむしるリーを諭すようにヒロは語り始めた。

「ああ、王族たちが代々なぜペラパンダの繁殖・飼育をしているのか教えてやろう。」
「交配実験が失敗に終わった時に、すべての生物を絶滅させるため、ペラパンダが必要だからだ。」
「ペラパンダの自浄作用とは、絶滅ウィルスを作り、拡散させること。」
「ペラパンダの習性として、植物の葉を集めて並べて遊ぶことは知ってるだろ?」
「ある特定の植物の組合せをペラパンダに持たすと、体内のウィルスが変異するよう遺伝子プログラミングされている。」
「その後、突然死することで、体内のウィルスを体外に放出するようになっている。」
「放出されたウィルスがズォグオズオ大陸のゲルに接触すると、絶滅ウィルスに変異する。」

「すべてがシナリオ通りなんだよ。」

「ああ、これで終わらせられる・・・」
ヒロは吐息混じりに口にした。

「お、俺らは一体なんだったんだぁ!」
リーの悲鳴にも似た声が、絶望と悔しさの中でエントランスに響き渡った。

ヒロは、続ける。
「私も研究員として携わってきて、この惑星に情がないわけではない。」
「しかし、あらゆる研究結果がそれを否定している。」
「いや、否定しているのではない、恐ろしい未来を示唆していた。」
「それがわかった以上、すべてを終わらせるしかないのだ。」
「・・・」
「あぁ、そうだ。教えてやろう。ペラパンダのもう一つの秘密を。」
「もしかしたら、おまえなら未来を作れるのかもしれない。」
「実は、ペラパンダには」

[ジュウィィィィン〜]

ヒロの胸を閃光が貫いた。
今まで黙って見ていたジャニィがヒロを撃つ。
ヒロはその場に崩れ落ちた。鮮血の溜が徐々に広がっていく。

「ヒロォォォォォォォ」
けたたましい叫び声がジャニィを一瞬怯ます。

「きさまぁぁぁ」
リーはジャニィの顔面にありったけの拳をぶつけた。
ジャニィは吹っ飛び、床に頭を強打して気を失ってしまう。

リーはジャニィのそれも確認せず、ヒロの元へ駆け寄りヒロを抱え上げ、
「ヒロ、大丈夫か?しっかりしろ。」
「ああ、大丈夫だ。」
「パラパンダのもう一つの秘密は・・・」

ゆっくりとリーの腕の中で崩れ落ちるヒロ。
「ヒロ、おい、ヒロ、どうした?起きろよ。起きろよ。起きろっ!」
ヒロを揺するが動かない。

しかし、最後にヒロが言った言葉をリーは受け止めていた。
「ササの葉を与えるんだ。」
リーはその言葉を聞いた瞬間、未来への一筋の光が頭をよぎる。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜
長年ペラパンダを研究していたリーは、ある現象がどうしても分からないでいた。
ペラパンダにササの葉を与えると突然死する事。
それを調べると体内に未知のウィルスが発生している事。
そのウィルスは特に何も特性がない事。
リーは、そのウィルスを【ウィルスX(ウィクロス)】と名づけて、研究を続けていたのだった。

実は、ペラパンダには、もう一つ遺伝子プログラミングが施されていた。
ササの葉を与えると、絶滅ウィルスを無力化するウィルスを発生・拡散するようになっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜

 

リーは、気を失ってるジャニィからハンドガンを奪い、ジャニィを身動きできないよう縛り上げた。

火山方面の研究施設に行けば【ササの葉】がある。
それを持って、残ってるペラパンダに与えれば、この惑星の生物絶滅を防げるのかもしれない。
最後の望みに、ヒロの残した未来を信じて、リーは研究所へ向かった。

リーは、ヒロとの思い出のなかに、未来を探し続けた。ヒロを肯定するかのように探し続けた。
ふと、もう思い出を作れくなってしまったと感じる。
突然湧き上がる感情にあふれ出てくる涙。嗚咽を交えながら叫ぶ。悲しみをかき消すかのように。
一つの未来にすがるかのように・・・

 

研究所が近づくと、リーは全力で走った。
大小多数の建物に囲まれた研究施設は、ちょっとした街だ。
立ち並ぶ建物を避けながら、目的の研究所へ向けて走り続けた。

時間がない、早くササの葉をペラパンダに与えなければ。
最後にヒロが残した想いだ。

 

俺は、未来を作る。

 

ドンっ!

全力疾走しているリーに横から何かがぶつかった。
その体格差から、リーは抗うこともなく、斜め前方に吹き飛ばされてしまった。
一瞬の出来事だったが、リーは建物に全身を強く打ち付けられた。

リーにぶつかって来た何かは鞄を肩から下げたまま、

「なんで?」

と、言葉を発し、その場に立っていた。

 

リーは、死んでいた・・・

3gyo09

次のターン:【K】さんを指名します。

 

文章:ベンジャミン

 

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