ダークナイト・リターンズ。
1986年より刊行。
ウォッチメンと並び、アメコミ新時代を告げる歴史的作品。
フランクミラーによって、バットマンの再生と終わりが描かれた。
このとき、バットマン=ブルースウェインは55歳。引退して早10年。
ジョーカーやトゥーフェイスなどかつての宿敵もおとなしくしており、わずかな平穏を噛み締めている。
が、そんなゴッサムシティに、新しい悪=ミュータント団が蔓延るようになる。
ブルースは老体にむち打ち、再びバットマンとなる。
やがてその知らせを聞いたかつての宿敵らは復活を遂げ、街は恐怖で混乱し始める。
時代はウォッチメンと同じ、冷戦真っ只中。世界は緊張で覆われていた…。
今作でバットマンは、大きな決断をくだす。
全てを終わらせるため、新たな時代へとバトンタッチするため。
これまで貫いて来た”不殺主義”をも捨て、明確な殺意をもって宿敵=犯罪者へと挑む。
やがて緊張状態を破壊する危険因子と認識した合衆国によって、バットマン抹殺のためにある人物が雇われる。
そう、スーパーマン。
地上最強のヒーロー。
二大巨頭の対決の果ては。
さて、今作のテーマは何だろう。
やっぱり旧ヒーロー像の解体であり、それでも自警行為を続ける老いたバットマンへの賞賛だ。
ウォッチメンが批判であったのに対し、こっちはあくまで敬意を示している。
敵であるミュータント団はテロリズムを表現しているとも捉えられるし、
だとすれば新たな脅威=テロリズムにどう向き合うか、一つ答えを出そうともしている。
とにもかくにも、ウォッチメンよりは読みやすいし、単体でも十分に楽しめると思いますので、よろしければ。
ダークナイトライジング。
2012年公開の実写映画。クリストファーノーラン監督のダークナイト3部作最終潭。
こいつも、老いたバットマンの復活劇。
だけど、リターンズと比べると薄いし、なんだか好きじゃなかった。
花形ヴィラン(前作ダークナイトはジョーカーがカリスマ過ぎて…)も居ないし、テーマも薄い。
再来年にはバットマンvsスーパーマンもやるみたいだし、それに期待なのかしら。
こっちも要チェック。
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